「バグって素敵」百万畳ラビリンス*上巻
ゲーム会社でゲームデバッカー(※ゲームをプレイして、問題箇所がないか探す仕事)のアルバイトをしている礼香19歳はゲーム大好きバグ探しが得意な女子大生。
ルームメイトの庸子と日々を過ごしていたはずなのに…気がついたら行けども行けども和室和室畳部屋畳部屋の続く異次元空間!?
ここは働いているゲーム会社の施設と考えた庸子は、
1.外部との連絡手段を確保して助けを呼ぶ
2.破壊してでも施設から脱出する
のふたつから今後の行動を決めようとするが、
3.施設に残り支配者として君臨する
と新たな選択肢を考える礼香。
早速進みだし、長い階段を降りていく最中、前方に人影がふたつ。
追いかけるが前方の人影も逃げ出し、しばらく追いかけていくが…礼香がこけてしまう。庸子が立ち止まる人影を確認し、スリッパを投げつけると
それは背後から礼香の頭にぶつかった。
前方の人影は自分自身だったのである。
窓や部屋ごとに違う空間に繋がっているこの世界。
個々の部屋を食べてしまう丸に口のついたパックンモンスター(食べたあとの部屋は暗なくなる)から逃げ出し、たどりついた部屋にパソコンを発見する。
パソコンの案内でチャットを行うと、タガミと名乗る相手から礼香と庸子が人類の希望であると伝えられる。
異次元空間にあるものは同じ物が存在しており(例:ちゃぶ台)、ちゃぶ台の上に置いたものが他の場所にあるちゃぶ台にも同じように乗っていたりなど異次元空間のルールを把握していくふたり。
礼香はこのちゃぶ台を使い、パックンモンスターを倒す方法を考える。
そして新たな敵の存在も…
SFなのに、男性のメインキャラがほとんどおらず、珍しい作品だなーと思いました。
しかも、異次元空間からの脱出がメインではなく…と話が進んで行く。
上下巻でさくさく読めて、閉じ込められ系によくある陰鬱な感じもない爽やかな作品でした!